オトナのVPD一覧

オトナと子どもでは、同じVPDでも症状や接種スケジュールが異なります。オトナのVPDとワクチンについて解説します。

インフルエンザ

どんな病気? オトナがかかるとどうなる?

インフルエンザは、インフルエンザウイルスによっておこる呼吸器の感染症で、主に冬に大流行するVPDです。発熱、倦怠感、のどの痛み、頭痛などで発症し、気管支炎、肺炎などの合併症や脳症を起こして重症化することもある病気です。ワクチン接種だけでなく、咳エチケットの励行で感染を予防しますが、かかってしまったら学校の出席停止や企業でも出勤停止の措置が取られます。

インフルエンザワクチン 1回(12歳以下は2回)

子どもには、毎年秋にワクチン接種を

インフルエンザは日本の子どもの脳症の最大の原因で、毎年のように多くの子どもが脳症をおこしています。また学童以上の年齢では、暴れたり、飛び降りるなどの異常行動が起こりやすくなります。インフルエンザは診断キットや治療薬の開発が進み、発症後の診断や治療が迅速に行われるようになりました。それでも、脳症などの重症化予防はできません。毎年秋のワクチン接種が重要です。

妊婦は積極的に、ワクチン接種を

妊娠中にインフルエンザにかかると、妊婦自身が重症になり、早産のリスクも高くなります。また、インフルエンザワクチンは不活化ワクチンのため、妊婦でもワクチンを接種することができます。ワクチン接種で妊婦自身が重症になることを防ぐだけでなく、移行抗体で新生児をインフルエンザから予防する効果もあります。妊娠中はインフルエンザワクチンの接種を積極的におこないましょう。

新生児や乳幼児がいる家庭では、家族がインフルエンザを持ち込まないように家族全体でワクチン接種や咳エチケット、マスク着用、手洗いを心がけましょう。

現役ミドル世代も、予防が肝心

現役ミドル世代は、年齢とともに免疫力が低下し始めます。インフルエンザにかかると出勤停止の措置が取られることにもなりますので、毎年、秋にワクチン接種を受けましょう。

シニア世代は、毎年必ずワクチンで予防

インフルエンザの予防が最も重要なのがシニア世代です。インフルエンザから肺炎を起こすと死亡リスクも高くなってしまいます。毎年、秋にワクチン接種を忘れずに受けましょう。あわせて、接種していない人は肺炎球菌ワクチンも接種しておくと安心です。